冷たい
どちらかといえば好きではなかった。昔よくからかわれてたから。今考えると、多分コミュニケーションの取り方がわからなかったんだと思う。すぐ死にかけてたひねくれた子供との接し方がわからなかったんだろうな。祖父の存命の頃の記憶はないけど、お通夜の時の記憶がある。死体を冷やす為の保冷剤が敷かれてるんだけど、伯父に「みお、ここ触ってみろ」って言われて触ったらめちゃめちゃ冷たくて、死体も冷たくて、小さ過ぎてよく分からなかったのに、あの時の冷たさだけはよく覚えてる。今きっと伯父もあの保冷剤の冷たい布団の上に居るんだろう。悲しいとか寂しいとか、そういう感情よりも何故か幼い時の記憶が蘇る。最近は疎遠になっていたけど、新年にちゃんと挨拶に行けばよかったな。こういう後悔を残さない為にも、思ったことは行動するようにしよう。